NT-38
規格 : JIS Z3221 ES308-16
NT-38は、ライム・チタニア系被覆のオーステナイト・ステンレス溶接棒で、溶着金属は 19%Cr-9%Ni のオーステナイト組織を示し、耐食性、耐熱性ともに良好な性質を持つほか、少量のフェライトを含んでいますので耐ワレ性も良く、溶接性に優れた溶接棒です。
また、オーステナイト鋼では、最も経済性もあり、各種ステンレスの溶接に広く使用されています。
◎溶接上の注意点
1. できるだけ低電流で溶接してください。
2. 熱入量の多い溶接をしますと、溶着金属および母材熱影響部の耐食性が劣化します。
3. 多層盛の場合も層間温度を出来るだけ低めに抑えてください。
化学成分 [%]
C | 0.08以下 |
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Mn | 0.5-2.5 |
Si | 1.00以下 |
P | 0.04以下 |
S | 0.03以下 |
Ni | 9.0-11.0 |
Cr | 18.0-21.0 |
Mo | 0.75以下 |
Cu | 0.75以下 |
機械的性質 (As welded)
引張強さ | 550 MPa以上 |
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伸び | 30%以上 |
溶接姿勢
F | V | H | OH |
製造寸法並びに適正電流 [AC,DC(+)]
製造寸法 | 適正電流 [amp.] | ||
---|---|---|---|
径 [mmΦ] | 長さ [mmL] | 下向 | 立向・上向 |
2.0 | 250 | 25-55 | 20-50 |
2.6 | 300 | 50-85 | 45-80 |
3.2 | 350 | 80-115 | 65-100 |
4.0 | 350 | 95-145 | 85-130 |
5.0 | 350 | 140-180 | - |
用途
SUS304、SUS301、SUS302オーステナイト系ステンレス鋼 化学工業機器の溶接