NT-41
規格 : JIS Z3221 ES410-16
NT-41は、13%Cr 溶着金属をつくるライム・チタニア系被覆の溶接棒で、溶着金属は溶接のままでマルテンサイト組織を示し、Hv350~400の硬度を示します。
この為、溶接にあたっては、予熱および後熱処理が必要です。
以上の性質から、耐摩耗性の必要な箇所の肉盛溶接に使用されるほか、耐高温酸化性、および耐食性もあるため、化学工業、石油工業などに広く使用されます。
◎溶接上の注意点
1. 溶着金属は自硬性を持つため、施工にあたって、200~400℃での予熱と720~780℃の後熱処理が必要です。
化学成分 [%]
C | 0.12以下 |
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Mn | 1.0以下 |
Si | 0.90以下 |
P | 0.04以下 |
S | 0.03以下 |
Ni | 0.70以下 |
Cr | 11.0-14.0 |
Mo | 0.75以下 |
Cu | 0.75以下 |
機械的性質 (PWHT)
引張強さ | 450 MPa以上 |
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伸び | 15%以上 |
熱処理 | 試験片加工前に730~760℃×1hr 加熱後、 55℃/1hr 以下の冷却速度で315℃まで炉冷し その後空冷 |
溶接姿勢
F | V | H | OH |
製造寸法並びに適正電流 [AC,DC(+)]
製造寸法 | 適正電流 [amp.] | ||
---|---|---|---|
径 [mmΦ] | 長さ [mmL] | 下向 | 立向・上向 |
2.0 | 250 | 20-55 | 20-50 |
2.6 | 300 | 50-85 | 45-80 |
3.2 | 350 | 80-110 | 65-100 |
4.0 | 350 | 90-145 | 85-130 |
5.0 | 350 | 140-180 | - |
用途
SUS403、SUS410、SUS420H鋼を使用した化学、石油工業などのブランドおよび容器の溶接。