TG-35
規格:AWS A5.2 R45 Mn Content Modified.
JIS Z3201 GA-35
特性
TG-35は素線にJIS G3523 SWY-11 被覆アーク溶接棒用伸線を採用しているため、溶接性を高めるMnを少し高めに配した純鉄線といえます。
従って溶接に害があるP及びSは軟鋼用ガス溶接棒に規定されている0.030%以下より低いP:0.020以下、S:0.023以下となっていますので、溶着金属の延性が高く、この種の溶接棒にみられがちな、延性が低いために起きる溶接継ぎ手の割れなどは全く見られません。
その他不純物が少ないので、熔接中スラグが少なくクレーターが澄んで良く見えるなど良好
な作業性を備えています。
◎溶接上の注意点
溶接方法は酸素アセチレン溶接法を採用することを厳守。決してTIG溶接では使用しないこと。 炎は中性か少し酸化炎を使用して、溶接前に母材の予熱を充分行ってから適度の炎の強さで溶接すること。 予熱なしか、少しの予熱で炎を強くして溶接すると、クレーターが沸いてブロホールなどの欠陥の原因になるので注意すること。
溶接姿勢
全姿勢 |
溶着金属の機械特性(溶接のまゝ)
社内規格 | 一例 | |
---|---|---|
引張り強さ | 340 MPa以上 | 432 MPa |
伸び率 | 28 %以上 | 36.0 % |
曲げ試験(2TR 180 deg) | 3.0mm以上の割れがないこと | 良好 |
線の化学成分(%)
MIN. | MAX. | 一例 | |
---|---|---|---|
C | 0.03 | 0.13 | 0.06 |
Mn | 0.35 | 0.65 | 0.47 |
Si | 0.02 | 0.20 | 0.02 |
P | 0.030 | 0.012 | |
S | 0.025 | 0.009 | |
Cu | 0.15 | 0.01 | |
Fe | 残 | 残 | |
Ni | 0.15 | - | |
Cr | 0.15 | - | |
Mo | 0.15 | - |
製造寸法(mm)
棒径φ | 1.6 | 2.0 | 2.6 | 3.2 | 4.0 | 5.0 | 6.0 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
棒長 | 全サイズ1000L | ||||||
包装 | 全サイズ 20.0kg 及び 10.0kg |
用途
SS400の補修、接合、特に現場溶接で電源がない時に適用。
薄鉄板の溶接で抜け落ちのない溶接が可能。