メニュー

株式会社ツルヤ工場は被覆アーク溶接棒、ガス溶接棒等の溶接棒製造を行なっております。

株式会社ツルヤ工場

お問い合わせ

TEL 0488-861-2451

株式会社ツルヤ工場

 

お問い合わせ

TEL 0488-861-2451

経験と知識

被覆アーク溶接棒 ガス溶接棒

T-2

規格 : ASTM A316-64T E8016-C1

 

T-2は、低水素系の低温鋼用溶接棒で溶着金属に約2.5%のNiを含み、-100℃までの低温で使用される2.5%Ni、3.5%Ni鋼の溶接に適します。
溶着金属は低温で、極めて高い切欠靱性を示します。


◎溶接上の注意点
1. 溶接棒は使用の前に 300~350℃で1時間の乾燥を行ってください。
2. 作業中、鋼板上にアークストライク部を作りますと、その部分が脆化してワレの発生源となる恐れがあります。
もしも、こうした場合がありましたら、予熱用にバーナーなどで温度を上げてその部分をなます必要があります。
3. 熱入量( J/cm )を大きくして、一度に多量に肉を盛るようなビードをおきますと、衝撃値や降伏点が低下します。
4. スタートに出やすいピットは、あともどり法を使用して完全に防いでください。

化学成分 [%]

C 0.05-0.10
Mn 0.70-1.00
Si 0.30-0.60
P 0.020以下
S 0.018以下
Ni 2.00-2.60
Cu 0.15以下

機械的性質 (As welded)

降伏点 470-550 N/mm2
引張強さ 560-640 N/mm2
伸び 25%以上
衝撃値 (0℃,2V Notch) 118J以上
衝撃値 (-60℃,2V Notch) 59J以上

溶接姿勢

F V H OH

製造寸法並びに適正電流 [AC,DC(+)]

製造寸法 適正電流 [amp.]
径 [mmΦ] 長さ [mmL] 下向 立向・上向
3.2 350 90-130 80-115
4.0 400 130-180 100-170
5.0 400 180-240 -
6.0 400 250-310 -

用途

液化ガスタンカーおよび同貯蔵用タンクなど、低温機器に用いられる2.5%Ni、3.5%Ni鋼の溶接。

TCM-5

規格 : AWS A5.5 E7016-A1 ・ JIS 3223 E4916-1M3

 

TCM-5は、溶着鋼に 0.5%Mo を含む低水素系低合金鋼溶接棒で、500℃程度までの高温で使用される 0.5%Mo 鋼の溶接に適しています。


◎溶接上の注意点
1. 溶接には約 200℃での予熱と 650~700℃の後熱処理が必要です。
2. 溶接棒の再乾燥温度は 300~350℃で 1時間が適当です。

化学成分 [%]

 AWSJIS
C 0.12以下 0.12以下
Mn 0.90以下 1.00以下
Si 0.60以下 0.80以下
P 0.030以下 0.030以下
S 0.030以下 0.030以下
Mo 0.40-0.65 0.40-0.65

機械的性質 (As welded)

 AWSJIS
降伏点 450-550 N/mm2 390 N/mm2以上
引張強さ 520-640 N/mm2 490 N/mm2以上
伸び 25%以上 25%以上
衝撃値 (0℃,2V Notch) 応力除去鐃鈍
625℃×1hr 炉冷
620±15℃×1hr 加熱後、180℃/1hr
以下の冷却速度で315℃まで炉冷し、
その後空冷

溶接姿勢

F V H OH

製造寸法並びに適正電流 [AC,DC(+)]

製造寸法適正電流 [amp.]
径 [mmΦ]長さ [mmL]下向立向・上向
3.2 350 80-130 70-110
4.0 400 140-190 110-160
5.0 400 190-240 -
6.0 400 240-300 -

用途

0.5%Mo を含んだ配管用鋼管、ボイラー熱交換器用鋼管、圧延鋼材、鋳鋼、鍛鋼の溶接。

TCM-15

規格 : AWS A5.5 E8016-B2 ・ JIS Z3223 E5516-1CM

 

TCM-15は、低水素系 1.25%Cr-0.5%Mo 低合金鋼溶接棒で、550℃以下で使用される1.25%Cr-0.5%Mo鋼の溶接に適しており、 機械的性質、X線性質、耐ワレ性に優れています。


◎溶接上の注意点
1. 溶接には 150~300℃での予熱と 690~740℃の後熱処理が必要です。
2. 溶接棒の再乾燥温度は 300~350℃で 1時間が適当です。

化学成分 [%]

 AWSJIS
C 0.05-0.12 0.05-0.12
Mn 0.90以下 0.90以下
Si 0.60以下 0.80以下
P 0.030以下 0.030以下
S 0.030以下 0.030以下
Cr 1.00-1.50 1.00-1.50
Mo 0.40-0.65 0.40-0.65

機械的性質 (As welded)

 AWSJIS
降伏点 490-590 N/mm2 460 N/mm2以上
引張強さ 590-690 N/mm2 560 N/mm2以上
伸び 22%以上 19%以上
熱処理 応力除去鐃鈍
690℃×1hr 炉冷
690±15℃×1hr 加熱後、180℃/1hr
以下の冷却速度で315℃まで炉冷し、
その後空冷

溶接姿勢

F V H OH

製造寸法並びに適正電流 [AC,DC(+)]

製造寸法適正電流 [amp.]
径 [mmΦ]長さ [mmL]下向立向・上向
3.2 350 80-130 70-120
4.0 400 140-190 110-160
5.0 400 190-240 -
6.0 400 240-300 -

用途

ボイラーの過熱管、蒸気管および石油精製工業に用いられる 1~1.5%Cr-0.5%Mo 鋼の溶接。

TCM-21

規格 : AWS A5.5 E9016-B3 ・ JIS Z3223 E6216-2C1M

 

TCM-21は、溶着金属に2.25%Cr-1%Mo を含んだ低水素系低合金鋼溶接棒で2.25%Cr-1%Mo 鋼の溶接に適しています。


◎溶接上の注意点
1. 溶接には 200~350℃での予熱と 710~760℃の後熱処理が必要です。
2. 溶接棒の再乾燥温度は 300~350℃で 1時間が適当です。

化学成分 [%]

 AWSJIS
C 0.05-0.12 0.05-0.12
Mn 0.90以下 0.90以下
Si 0.60以下 1.00以下
P 0.030以下 0.030以下
S 0.030以下 0.030以下
Cr 2.00-2.50 2.00-2.50
Mo 0.90-1.20 0.90-1.20

機械的性質 (As welded)

 AWSJIS
降伏点 540-640 N/mm2 530 N/mm2以上
引張強さ 640-740 N/mm2 630 N/mm2以上
伸び 20%以上 17%以上
熱処理 応力除去鐃鈍
690℃×1hr 炉冷
690±15℃×1hr 加熱後、180℃/1hr
以下の冷却速度で315℃まで炉冷し、
その後空冷

溶接姿勢

F V H OH

製造寸法並びに適正電流 [AC,DC(+)]

製造寸法適正電流 [amp.]
径 [mmΦ]長さ [mmL]下向立向・上向
3.2 350 90-130 80-120
4.0 400 140-180 120-160
5.0 400 180-240 -
6.0 400 240-300 -

用途

ボイラーの過熱管、蒸気管、石油精製および化学工業に用いられる工業機器用、2.25%Cr-1%Mo鋼の溶接。

NT-30

規格 : JIS Z3221 ES310-16

 

NT-30は、溶着金属が25%Cr-20%Ni の完全オーステナイト組織を示す、ライム・チタニア系被覆のステンレス溶接棒で、優れた耐食性・耐熱性を持っています。
オーステナイトが安定しているため、ステンレス鋼の同種金属間の溶接をはじめ、軟鋼および低合金鋼とステンレス鋼との溶接、ステンレス・クラッド鋼のクラッド側の溶接など、 異種金属間の溶接でも優れた機械的性質を示します。


◎溶接上の注意
1. 溶着金属が完全オーステナイト組織になるため、クレーター処理を不完全にしますと、クレーターに高温ワレが発生することがありますので十分注意して下さい。

化学成分 [%]

C 0.08-0.20
Mn 1.0-2.5
Si 0.75以下
P 0.03以下
S 0.03以下
Ni 20.0-22.5
Cr 25.0-28.0
Mo 0.75以下
Cu 0.75以下

機械的性質 (As welded)

引張強さ 550 MPa以上
伸び 25%以上

溶接姿勢

F V H OH

製造寸法並びに適正電流 [AC,DC(+)]

製造寸法適正電流 [amp.]
径 [mmΦ]長さ [mmL]下向立向・上向
2.0 250 20-55 20-50
2.6 300 50-85 45-80
3.2 350 80-115 65-100
4.0 350 90-145 85-130
5.0 350 140-180 -

用途

SUS310 鋼溶接および SUS410、SUS430 鋼の後熱処理の不可能な場合の溶接。

NT-36

規格 : JIS Z3221 ES316-16

 

NT-36は、ライム・チタニア系被覆のステンレス溶接棒で、溶着金属は19%Cr-12%Ni-2%Mo のオーステナイト鋼です。
Mo が含まれていますので、溶着金属は19-9に比べ更に良好な耐食性を示し、硫酸、亜硫酸、酢酸、リン酸など使用する化学工業関係に広く用いられています。

化学成分 [%]

C 0.08以下
Mn 0.5-2.5
Si 1.00以下
P 0.04以下
S 0.03以下
Ni 11.0-14.0
Cr 17.0-20.0
Mo 2.0-3.0
Cu 0.75以下

機械的性質 (As welded)

引張強さ 520 MPa以上
伸び 25%以上

溶接姿勢

F V H OH

製造寸法並びに適正電流 [AC,DC(+)]

製造寸法適正電流 [amp.]
径 [mmΦ]長さ [mmL]下向立向・上向
2.0 250 20-55 20-50
2.6 300 50-85 45-80
3.2 350 80-110 65-100
4.0 350 90-145 85-130
5.0 350 140-180 -
       

用途

SUS316の繊維、紙、肥料、化学工業プラント、特に耐食、耐熱を必要とする箇所の溶接。

NT-36L

規格 : JIS Z3221 ES316L-16

 

NT-36Lは、低炭素の19%Cr-12%Ni-2%Mo の溶着金属が得られるライム・チタニア系被覆の溶接棒で、作業性、溶接性は共に優れ、NT-36に比べ更に粒間腐食に強くなっています。
また合金元素も比較的多く、軟鋼あるいは低合金鋼によって希釈されても、溶着金属が硬化しにくいので異種金属の溶接にも使用できます。

化学成分 [%]

C 0.04以下
Mn 0.5-2.5
Si 1.00以下
P 0.04以下
S 0.03以下
Ni 11.0-14.0
Cr 17.0-20.0
Mo 2.0-3.0
Cu 0.75以下

機械的性質 (As welded)

引張強さ 490 MPa以上
伸び 25%以上

溶接姿勢

F V H OH

製造寸法並びに適正電流 [AC,DC(+)]

製造寸法適正電流 [amp.]
径 [mmΦ]長さ [mmL]下向立向・上向
2.0 250 20-55 20-50
2.6 300 50-85 45-80
3.2 350 80-115 65-100
4.0 350 95-145 85-130
5.0 350 140-180 -

用途

SUS316L鋼の溶接および SUS410、SUS430 鋼の後熱処理の不可能な場合の溶接。

NT-38

規格 : JIS Z3221 ES308-16

 

NT-38は、ライム・チタニア系被覆のオーステナイト・ステンレス溶接棒で、溶着金属は 19%Cr-9%Ni のオーステナイト組織を示し、耐食性、耐熱性ともに良好な性質を持つほか、少量のフェライトを含んでいますので耐ワレ性も良く、溶接性に優れた溶接棒です。
また、オーステナイト鋼では、最も経済性もあり、各種ステンレスの溶接に広く使用されています。


◎溶接上の注意点
1. できるだけ低電流で溶接してください。
2. 熱入量の多い溶接をしますと、溶着金属および母材熱影響部の耐食性が劣化します。
3. 多層盛の場合も層間温度を出来るだけ低めに抑えてください。

化学成分 [%]

C 0.08以下
Mn 0.5-2.5
Si 1.00以下
P 0.04以下
S 0.03以下
Ni 9.0-11.0
Cr 18.0-21.0
Mo 0.75以下
Cu 0.75以下

機械的性質 (As welded)

引張強さ 550 MPa以上
伸び 30%以上

溶接姿勢

F V H OH

製造寸法並びに適正電流 [AC,DC(+)]

製造寸法適正電流 [amp.]
径 [mmΦ]長さ [mmL]下向立向・上向
2.0 250 25-55 20-50
2.6 300 50-85 45-80
3.2 350 80-115 65-100
4.0 350 95-145 85-130
5.0 350 140-180 -

用途

SUS304、SUS301、SUS302オーステナイト系ステンレス鋼 化学工業機器の溶接

NT-38Cb

規格 : -

 

NT-38Cbは、溶着金属が 19%Cr-9%Ni-Cb のライム・チタニア系溶接棒で、すぐれた作業性を有しています。
溶着金属中に Cb を含むので、耐熱性および粒間腐食に対して良好な性能を有しています。

化学成分 [%]

C 0.08以下
Mn 0.5-2.5
Si 1.00以下
P 0.04以下
S 0.03以下
Ni 9.0-11.0
Cr 18.0-21.0
Nb 8xC~1.00
Mo 0.75以下
Cu 0.75以下

機械的性質 (As welded)

引張強さ 520 MPa以上
伸び 25%以上

溶接姿勢

F V H OH

製造寸法並びに適正電流 [AC,DC(+)]

製造寸法適正電流 [amp.]
径 [mmΦ]長さ [mmL]下向立向・上向
2.0 250 20-55 20-50
2.6 300 50-85 45-80
3.2 350 80-115 65-100
4.0 350 90-145 85-130
5.0 350 140-180 -

用途

SUS347、SUS321の溶接。

NT-38L

規格 : Z3221 ES308L-16

 

NT-38Lは、低炭素 19%Cr-9%Ni オーステナイト鋼の溶着金属を作るライム・チタニア系溶接棒で、作業性、溶接性は非常に優れています。
その上、低炭素のため粒間にクローム・カーバイドの析出が少なく、強い腐食環境において粒間腐食によく耐える性質を持ち、耐食性が要求される SUS304L材の構造物の溶接に適しています。

化学成分 [%]

C 0.04以下
Mn 0.5-2.5
Si 1.00以下
P 0.04以下
S 0.03以下
Ni 9.0-12.0
Cr 18.0-21.0
Mo 0.75以下
Cu 0.75以下

機械的性質 (As welded)

引張強さ 510 MPa以上
伸び 30%以上

溶接姿勢

F V H OH

製造寸法並びに適正電流 [AC,DC(+)]

製造寸法適正電流 [amp.]
径 [mmΦ]長さ [mmL]下向立向・上向
2.0 250 20-55 20-50
2.6 300 50-85 45-80
3.2 350 80-115 65-100
4.0 350 95-145 85-130
5.0 350 140-180 -

用途

SUS304Lの化学、肥料、製紙、繊維、薬品工業などの各種容器、特に耐食性を必要とし、後熱処理を施せない箇所の溶接。

NT-39

規格 : JIS Z3221 ES309-16

 

NT-39は、溶着金属が 25%Cr-12%Ni になるライム・チタニア系のオーステナイト・ステンレス溶接棒で、耐食性・耐熱性に優れた性質を備え持つほか、約 8%のフェライトを含むため、耐ワレ性にも優れています。
NT-30と同じように合金成分が多いので、25-12ステンレス鋼の同種金属間の溶接はもちろん、軟鋼とステンレス鋼のような異種金属間の溶接に適しています。

化学成分 [%]

C 0.15以下
Mn 0.5-2.5
Si 1.00以下
P 0.040以下
S 0.030以下
Ni 12.0-14.0
Cr 22.0-25.0
Mo 0.75以下
Cu 0.75以下

機械的性質 (As welded)

引張強さ 550 MPa以上
伸び 25%以上

溶接姿勢

F V H OH

製造寸法並びに適正電流 [AC,DC(+)]

製造寸法適正電流 [amp.]
径 [mmΦ]長さ [mmL]下向立向・上向
2.0 250 20-55 20-50
2.6 300 50-85 45-80
3.2 350 80-110 65-100
4.0 350 95-145 85-130
5.0 350 140-180 -

用途

石油、化学、繊維工業などの耐食、耐熱を要する部分および硬化性の高い鋼、ステンレス・クラッド鋼のクラッド側の溶接。

NT-39Cb

規格 : Z3221 ES309Nb-16

 

NT-39Cb は、溶着金属が 25%Cr-12%Ni-Cb のライム・チタニア系のオーステナイト・ステンレス溶接棒で、 NT-39に比べて特に耐熱性および粒間腐食に対して良好な性質を示します。

化学成分 [%]

C 0.12以下
Mn 0.5-2.5
Si 1.00以下
P 0.04以下
S 0.03以下
Ni 12.0-14.0
Cr 22.0-25.0
Nb 0.70-1.00
Mo 0.75以下
Cu 0.75以下

機械的性質 (As welded)

引張強さ 550 MPa以上
伸び 25%以上

溶接姿勢

F V H OH

製造寸法並びに適正電流 [AC,DC(+)]

製造寸法適正電流 [amp.]
径 [mmΦ]長さ [mmL]下向立向・上向
2.6 300 50-80 40-60
3.2 350 70-110 60-100
4.0 350 80-140 80-120
5.0 350 130-180 -

用途

SUS316Lで特に後熱処理が出来ない場合の溶接。SUS316系クラッド鋼の溶接。 SUS304、SUS316と軟鋼の溶接、軟鋼へのライニング溶接。

NT-41

規格 : JIS Z3221 ES410-16

 

NT-41は、13%Cr 溶着金属をつくるライム・チタニア系被覆の溶接棒で、溶着金属は溶接のままでマルテンサイト組織を示し、Hv350~400の硬度を示します。
この為、溶接にあたっては、予熱および後熱処理が必要です。
以上の性質から、耐摩耗性の必要な箇所の肉盛溶接に使用されるほか、耐高温酸化性、および耐食性もあるため、化学工業、石油工業などに広く使用されます。


◎溶接上の注意点
1. 溶着金属は自硬性を持つため、施工にあたって、200~400℃での予熱と720~780℃の後熱処理が必要です。

化学成分 [%]

C 0.12以下
Mn 1.0以下
Si 0.90以下
P 0.04以下
S 0.03以下
Ni 0.70以下
Cr 11.0-14.0
Mo 0.75以下
Cu 0.75以下

機械的性質 (PWHT)

引張強さ 450 MPa以上
伸び 15%以上
熱処理 試験片加工前に730~760℃×1hr 加熱後、
55℃/1hr 以下の冷却速度で315℃まで炉冷し
その後空冷

溶接姿勢

F V H OH

製造寸法並びに適正電流 [AC,DC(+)]

製造寸法適正電流 [amp.]
径 [mmΦ]長さ [mmL]下向立向・上向
2.0 250 20-55 20-50
2.6 300 50-85 45-80
3.2 350 80-110 65-100
4.0 350 90-145 85-130
5.0 350 140-180 -

用途

SUS403、SUS410、SUS420H鋼を使用した化学、石油工業などのブランドおよび容器の溶接。

NT-41Cb

規格 : 

 

NT-41Cb は、ライム系被覆を有する溶接棒で、溶着金属は 13%Cr の他 Cb を C の固定量含有して、細粒化されたフェライト組織を示し、特に耐ワレ性、延性、および靱性に優れています。
アークは安定でスパッターは少なく、全姿勢で安定した作業性を示します。
適用される母材は一般に熱影響部が硬化しますので、150~200℃の予熱および700~800℃の後熱処理によって良好な結果が得られます。

化学成分 [%]

C 0.12以下
Mn 1.00以下
Si 0.90以下
P 0.040以下
S 0.030以下
Ni 0.70以下
Cr 11.0-14.0
Nb 0.50-1.50
Mo 0.75以下
Cu 0.75以下

機械的性質 (PWHT)

引張強さ 480 N/mm2以上
伸び 25%以上
熱処理 試験片加工前に730~760℃×1hr 加熱後、
55℃/1hr 以下の冷却速度で315℃まで炉冷し
その後空冷

溶接姿勢

F V H OH

製造寸法並びに適正電流 [AC,DC(+)]

製造寸法適正電流 [amp.]
径 [mmΦ]長さ [mmL]下向立向・上向
2.6 300 50-80 40-60
3.2 350 80-120 60-100
4.0 400 100-145 90-130
5.0 400 140-180 -

用途

13%Cr 鋼( SUS403、SUS410、SUS420H )の溶接。

NT-43Cb

規格 : JIS Z3221 ES430Nb-16

 

NT-43Cbは、18%Cr に Cb を C の固定量添加させた溶着金属を得るライム系被覆の溶接棒で、従来この種に見られた粗大な結晶粒は全く見られず、微細化されたフェライト組織が得られ、耐ワレ性、延性および靱性に富んだ溶接部が得られます。
適用される18%Cr ステンレス母材は、熱影響部が脆化する傾向が強いため、100~200℃の予熱、700~800℃の後熱処理により好結果が得られます。

化学成分 [%]

C 0.10以下
Mn 1.00以下
Si 1.00以下
P 0.040以下
S 0.030以下
Ni 0.60以下
Cr 15.0-18.0
Nb 0.50-1.50
Mo 0.75以下
Cu 0.75以下

機械的性質 (PWHT)

引張強さ 450 MPa以上
伸び 13%以上
熱処理 試験片加工前に760~785℃×2hr 加熱後、
55℃/1hr 以下の冷却速度で590℃まで炉冷し
その後空冷する。

溶接姿勢

F V H OH

製造寸法並びに適正電流 [AC,DC(+)]

製造寸法適正電流 [amp.]
径 [mmΦ]長さ [mmL]下向立向・上向
2.6 300 50-80 40-60
3.2 350 80-120 60-100
4.0 400 100-145 90-130
5.0 400 140-180 -

用途

SUS430の溶接。

NT-174

規格 : JIS Z3221 ES630-16

 

NT-174は、ライム・チタニア系析出硬化性ステンレス溶接棒で、溶着金属は 17%Cr-4%Ni-4%Cu-Cb のオーステナイト・マルテンサイト組織を有します。
SUS304の表面硬化を目的として作られたもので、ほぼ SUS304の耐食性を持つほか三層目の硬度が溶接のままで Hv350~400を示します。
溶接に際して予熱および後熱処理が不要なため、母材の変化はほとんど見られません。

化学成分 [%]

C 0.05以下
Mn 0.25-0.75
Si 0.75以下
P 0.04以下
S 0.03以下
Ni 4.5-5.0
Cr 16.00-16.75
Nb 0.15-0.30
Cu 3.25-4.00
Mo 0.75以下

機械的性質 (PWHT)

引張強さ 930 MPa以上
伸び 6%以上
Hv (20) 350 Hv以上
熱処理 試験片加工前に1025~1050℃×1hr 加熱後、
室温まで冷却する。
続いて610~630℃×1hr 加熱後、空冷

溶接姿勢

F V H OH

製造寸法並びに適正電流 [AC,DC(+)]

製造寸法適正電流 [amp.]
径 [mmΦ]長さ [mmL]下向立向・上向
2.6 300 50-85 45-80
3.2 350 70-115 65-110
4.0 400 95-145 85-135
5.0 400 135-180 -

用途

SUS630及びSUS30への肉盛溶接。

HT-35

規格 : JIS Z3251 DFMA-B

 

HT-35は、高炭素マンガン鋼で、オーステナイト組織の溶着金属は優れた靱性を持ち、また加工硬化性も大きく、高衝撃を受ける部分の耐摩耗用として適します。
その他13%Mn 鋳鋼品の巣埋めにも使用できます。


◎溶接上の注意
1. 長く高温に維持すると、靱性が著しく低下してワレの原因になります。
できるだけ低電流を使用し層間温度も低くして溶着金属が急冷されるよう配慮してください。
2. 13%Mn 鋼母材が硬化している場合は、硬化層を取り除いてから溶接してください。
3. 溶接にあたって棒を150~200℃で約 1時間再乾燥してください。

化学成分 [%]

C 1.10以下
Si 0.8以下
Mn 11.0-18.0
P 0.03以下
S 0.03以下
Ni 3.0以下
Cr 4.0以下
Mo 2.5以下
Fe Rem.
Others 1.0以下

物理的特性 (As welded)

As Welded 200-250 Hv

製造寸法並びに適正電流

5.0mm x 400mmL AC, DC(+) 190-240 amp.

用途

大きな衝撃力の加わる部分の肉盛溶接。
ショベル、ディッパーティース、クラッシャー、ハンマーミル、レールのクロッシングなど。

HT-75

規格 : JIS Z3251 DF3C-B

 

HT-75の溶着金属は、C、Cr、Mo を含み、溶接のままでマルテンサイトと残留オーステナイトの混合組織を示します。従って、高いカタサのわりに靱性も良好です。
また、オーステナイトが残留していますので、適度の予熱あるいは後熱処理により、さらにカタサを増します。


◎溶接上の注意点
1. 一般に、200℃以上の予熱および 600℃での後熱処理をしてください。
2. 使用前に棒を 300-350℃で約 1時間再乾燥してください。

化学成分 [%]

C 0.50-1.50
Si 3.0以下
Mn 3.0以下
P 0.03以下
S 0.03以下
Cr 3.0-9.0
Mo 2.5以下
W 4.0以下
Fe Rem.
Others 2.5以下

硬度

Preheat and InterpassTemp.  
(1)100℃ 646 Hv
(2)300℃ 689 Hv
Postheat treatment  
(1)740℃ 743 Hv

溶接姿勢

製造寸法並びに適正電流

3.2mm x 350mmL AC, DC(+) 90-130 amp.
4.0mm x 400mmL AC, DC(+) 140-180 amp.
5.0mm x 400mmL AC, DC(+) 190-240 amp.
6.0mm x 400mmL AC, DC(+) 220-300 amp.

用途

ブルトーザーブレイド、コンベアスクリュー、シャー、ミキサーブレイドなどの肉盛補修。

HT-75W

規格 : -

 

HT-75Wの溶着金属は、0.5%C-13%Cr-10%W-1%Mo の成分をしたオーステナイト・マルテンサイト組織を示す硬化肉盛用溶接棒です。
化学成分の内、特に Cr および W の量を多くしてオーステナイトを安定させ、 そのオーステナイト・マルテンサイトに W の炭化物を析出させることにより、 高い安定したカタサを得ています。
また、耐熱性にもすぐれ 500~600℃における金属相互の摩耗部の肉盛に使用して効果的です。

被覆はライムチタニア系で、アークの安定度・ビードの外観ともに良好です。

化学成分 [%]

C 0.45-0.65
Mn 0.35-0.65
Si 0.90以下
Cr 10.0-13.0
Mo 0.50-1.50
W 9.0-11.0
V 0.80-1.2

硬度

As welded 620-680 Hv

溶接姿勢

製造寸法並びに適正電流

2.6mm x 300mmL AC, DC(+) 50-80 amp.
3.2mm x 350mmL AC, DC(+) 70-110 amp.
4.0mm x 400mmL AC, DC(+) 90-140 amp.
5.0mm x 400mmL AC, DC(+) 130-180 amp.

用途

SS、SK、SKS、SKD 材等の肉盛補修に向いており、プレス型、ロール等激しい金属間相互の耐摩耗性が要求される箇所の溶接。

HT-250

規格 : JIS Z3251 DF2A-B

 

HT-250は、機械加工ができる範囲で適当なカタサをもつように考慮された硬化肉盛用溶接棒で、車軸、歯車など軽い金属相互間摩耗部の再生に適します。
また、機械加工成形後、焼入れもできます。

◎溶接上の注意点
1. 特に予熱は必要としませんが、高炭素鋼、低合金鋼に肉盛する時は、150℃程度の予熱をしてください。
2. ビードのスタート部にピットを生じることがありますから、あともどり法を用いてこれを防いでください。
3. 使用前に棒を 300~350℃で約 1時間再乾燥してください。

化学成分 [%]

C 0.30以下
Si 1.5以下
Mn 3.0以下
P 0.03以下
S 0.03以下
Cr 3.0以下
Mo 1.5以下
Fe Rem.
Others 1.0以下

硬度

As Welded 250-300 Hv
Oil Quenched from 900℃ 350-450 Hv
Annealed at 650℃ 200-260 Hv
Slow Cooled From 900℃ 180-230 Hv

溶接姿勢

F V H OH

製造寸法並びに適正電流

3.2mm x 350mmL AC, DC(+) 80-120 amp.
4.0mm x 400mmL AC, DC(+) 110-170 amp.
5.0mm x 400mmL AC, DC(+) 190-240 amp.
6.0mm x 400mmL AC, DC(+) 220-300 amp.

用途

シャフト、ローラー、レール溶接部の表面、クレーンホイル、タイヤ、ギア、ミキサーブレイド、ブルドーザーの起動輪、誘導輪および転輪の肉盛。